ビデオSALON12月号に現在製作中の、映画の音声ガイドについての映画について書きました。

2015.11.20 Friday

飯田です。
雑誌、ビデオSALONでドキュメンタリー映画についての連載をはじめて1年が過ぎました。
モノクロ2ページ、およそ2500字ほどの原稿を書くのに、毎回本当に四苦八苦しています。
何日も筆が進まないと思わず止めたくなることもありますが、その時々の自分の経験や考えを整理させてもらう、貴重な機会にもなっています。
本日発売の12月号では、この間僕が取り組んでいる、映画の音声ガイドについての映画について書かせてもらいました。
今回は音声ガイドとはなにか、といった内容で、次号ではもう少し突っ込んだ実体験に触れる予定です。
よろしければ書店にお立ち寄りの際にご覧ください。

音声ガイド初挑戦を終えて

2015.10.07 Wednesday

日曜日のジャック&ベティでの「“記憶”と生きる」音声ガイドつき上映は、おかげさまでガイド用のラジオが全部貸し出される盛況でした。
 

ガイドづくり初挑戦は、とても大変ではありました。
いきなり3時間35分の映画は少々無謀でしたが、事前に練習会として、ヨコハマらいぶシネマの皆さんに丸二日間お付き合い頂き、徹底的にアドバイスを頂いたおかげでなんとか務めることができました。
ハマらいぶは凄い!とあらためて思い知りました。

やはり実際にやってみることで分かること、気づくことが沢山ありました。
そして、作品に対する愛着がとても深まりました。
ハマらいぶ代表の鳥居さんが、「ガイドした作品は、オレの作品って気持ちになります」と話していましたが、そこまでいかなくとも、映画に登場するハルモニたちがなんだかもう他人ではないというか、ひとりひとりの存在感がひしひしと蘇ってきます。

 

ジャック&ベティでの上映はまだ続きます。
他の地域でも上映があります。
http://www.doi-toshikuni.net/j/kioku/#c2
大切なメッセージの込められた作品です。
ぜひご覧頂けたら幸いです。

映画『"記憶"と生きる』10/4音声ガイド付き上映にあたって

2015.09.30 Wednesday

飯田です。
10月3日(土)より横浜シネマ・ジャック&ベティで土井敏邦さんの映画『"記憶"と生きる』が上映されます。
http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/717/

10月4日(日)には、横浜ライブシネマによる音声ガイド付き上映があるのですが、今回、音声ガイドを担当させてもらうことにしました。
初挑戦です!


現在、ヨコハマらいぶシネマの活動を中心に、映画の音声ガイドについてのドキュメンタリー映画を製作しています。
取材者でありながら今回音声ガイドづくりをやらせてもらうのには、僕のなかで理由がふたつあります。


ひとつには、ハマらいぶの撮影を続ける中で、代表の鳥居さんから音声ガイドづくりを勧められていたことです。実際にガイドづくりを体験することで見ているだけではわからない発見があるのではと期待しています。

もうひとつの理由は、この作品を自分自身でしっかりと受け止めたいと思ったからです。
僕は劇場でこの「"記憶"と生きる」を観て、完全に圧倒されました。
受け止めたいと心から思うのに、その重みを受け止めきれない自分がいた、というのが正直な実感です。
だから今回音声ガイドづくりを通じて、じっくり向き合う時間が持てることに感謝しています。
この作品は「慰安婦」とされた女性たちの証言が中心ですが、「記憶」の重みとともに「記録」という行為の意義を問うています。


ご存知のように、いまの日本で「慰安婦問題」は、その事実の有無が問われています。
「従軍慰安婦は事実ではない」という人たちは、その存在が旧日本軍の記録に残っていないと主張します。
では、慰安婦とされた彼女たちは、いったい何に苦しめられているのでしょうか?


世に残る「記録」の多くは、権力者や勝者のフィルターが色濃く反映されています。
ドキュメンタリー映画とは、それに贖う手段のひとつだと僕は信じています。


かつて「慰安婦」とされたおばあさん(ハルモニ)それぞれの証言とともに、共同生活を送るナヌムの家の日常を描く、この痛切な記録映像は、書類の有無など吹き飛ばす、残酷なまでのリアリティを私たちに突き付けます。
それは、真実とするには、あまりにも辛い傷です。
でも、その傷を抱えながら立ち上がったハルモニたちの人間性は、並みのフィクションでは到底描くことができぬほど奥深い、真実のみが持ちうる「力」があります。


この映画の撮影は、約20年前です。すでに彼女たちはこの世にいません。
しかし、この映画は、いま、私たちが観るために作られたものです。


この作品は、彼女たちの「生きた証」であり、メッセージです。
戦後70年、政治的にも大きな岐路に立つ、いまの日本でこそ観られるべき作品です。
3時間35分という長尺は、おそらくこの重みと力を感じるに過不足ない時間です。


ついつい、長くなってしまいました。
一言で言いなおします。


この作品は「人間」というものを深く深く照らし出す映画です。

そしてハマらいぶの音声ガイド上映の魅力のひとつに、上映後のお茶会(もしくは食事会)があります。
きっと監督の土井さんもここにお付き合いしてくれるのでは?と期待しています。
この映画の舞台である「ナヌムの家」とは、「分かち合いの家」という意味だそうです。ひとりで抱えて帰るには重い題材だからこそ、ともに映画を語り合い、分かち合うことで、息がつける感覚もあるでしょう。


多くの方とこの映画を分かち合う時間を持てたらと願いつつ、現在音声ガイドづくりに励んでおります。ぜひ足を運んで頂けたら幸いです。

和力DVD、いよいよ発売です!

2015.09.08 Tuesday

JUGEMテーマ:映画
飯田です。前回より更に間が空いての更新となってしまいました。
昨年より取り組んでいた和力の映像製作が完成し、いよいよDVDパッケージも発売となります。
今回の映像製作は僕にとっても新しい挑戦でしたが、多くの方に楽しんで頂ける、
和力の魅力が伝わる内容になったかと思います。
DVDと併せて今回新たに和力のプロモーションビデオも作りましたので、まずはこちらをぜひご覧ください。




DVDのお申込みは和力のサイトからお願いします。以下のバナーをクリックすると飛びます。

「すばる」4月号の特集「動物のまなざし」で木村友祐さんと対談

2015.03.06 Friday

飯田です。本日発売の雑誌「すばる」4月号の特集「動物のまなざし」で、小説家の木村友祐さんと対談をさせてもらいました。なんと15ページも載ってます。木村さんのお話には深く共感しましたし、その他のページもとても興味深いです。

個人的に、星野智幸さんといとうせいこうさんの小説が好きなのですが、お二人を交えた鼎談が大変面白い!
ぜひ書店にてご覧ください。

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伝統芸能を今に伝える「和力」の映像をアップしています。

2015.02.13 Friday

飯田です。先日クラウドファンディングが始まった「和力」の映像制作プロジェクトでは、撮影途中の映像を一部アップしています。以下のものは昨年の9月に新潟の巻での公演風景のダイジェストです。
このときは山内大堂さんのカメラ1台で撮っているため、舞台を追いかけきれない様子もあるのですが、一方で撮り始めたばかりの新鮮な目線がストレートに反映されていて、僕はとても気に入っています。
和力の舞台に感じる、静と動のダイナミクスを伝えることを心がけて編集しました。
よろしければぜひご覧ください。(ぜひハイビジョン画質にして全画面表示で!)




またクラウドファンディングのページのアップデートでは、山内さんのカメラ、SONY FS700の機能を生かしたハイスピード撮影による、迫力の獅子舞姿もアップしています。こちらもぜひ観てもらいたいところです。
https://motion-gallery.net/projects/wariki/updates/6714

今後も編集段階で皆さんにお見せできるものがあれば、アップしていくかもしれません。
どうぞお楽しみに!


 

伝統芸能を今に伝える「和力」の映像製作プロジェクトが始まりました

2015.02.09 Monday

飯田です。現在、日本各地に伝承される行事や音楽、祭り芸能を舞台で表現する「和力」というグループの映像製作をしています。
僕にとってはあまり馴染みのない分野でしたが、思わぬご縁で依頼を受けて取り組みだしたところ、親しみやすさと高度な芸が両立する舞台に魅了され、「和力」の舞台をより多くの人に知っていただきたい、という思いに共感するようになりました。

この魅力を映像でもしっかり伝えられるように、今回は、抜群のセンスを感じさせる若手カメラマン・山内大堂さんにメインの撮影を依頼し、録音は百戦錬磨のベテラン、米山靖さんにお願いをしています。

撮影は昨年の9月から行っていますが、和力のさまざまな活動を撮ってまとめるため、
どうしても製作費がかさんでしまいます。
そこで、和力のことをより多くの方々に知ってもらい、応援の輪を広げていこうと、クラウドファンディングという取り組みが始まりました。

以下のバナーからこのプロジェクトのページに飛びます。
映像もありますので、よろしければぜひご覧ください。


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「三里塚に生きる」 横浜公開記念トークショー

2015.01.13 Tuesday

飯田です。ヨコハマのミニシアター、シネマ・ジャック&ベティにて1/17(土)より「三里塚に生きる」が公開されます。その横浜公開記念のトークショーで話をさせて頂くことになりました。製作者の代島さんに話を伺えることも楽しみですし、中村さんは大変鋭く作品を評する方なので、どのような話になるか、こちらも楽しみです。

「三里塚に生きる」上映スケジュール>
1月17日(土)〜1月23日(金) 12:45〜15:15
1月24日(土)〜1月30日(金) 09:55〜12:20
・1/17上映後、代島治彦監督、山根貞男さん(映画評論家)
・1/18上映後、代島治彦監督、飯田基晴監督「犬と猫と人間と」、中村高寛監督「ヨコハマメリー」
http://www.jackandbetty.net/cinema/detail/522/

「ビデオ撮影で地域を知ろう!」

2014.08.05 Tuesday

飯田です。
うちの近所にある、横浜の大岡地区センターで、ビデオ制作のワークショップをやらせてもらうことになりました。
参加者がグループになって、南区という地域に関する事柄をビデオで取材して編集します。
きっと楽しい講座になると思います。

お近くで興味ある方がいましたらぜひご参加ください。

「ビデオ撮影で地域を知ろう!」

内容:南区在住の映画監督さんと一緒にビデオで地域を撮影します。
(機材はこちらで用意します)
日時:9月21日(日)、27日(土) 10時〜17時
場所:大岡地区センター(横浜市南区大岡1-14-1)
対象:中学生以上
定員:12人(先着)
費用:2,000円
申込:8月21日10時から直接施設へ 電話申込は14時から
http://members2.jcom.home.ne.jp/oooka-cc/jisyu/2014_8.htm

秘密保護法成立に思うこと

2013.12.07 Saturday

選挙には欠かさず行くことにしている。
自民党に入れたいと思ったことはない。

だが、ぼくは、政治的な人間ではない。

社会的な問題を扱う映画を作ってきた。
世の中の問題は、自分が生きることと地続きだと思うからだ。
社会に関心がある以上、政治のことも気にせずにはいられない。

だが、ぼくは、政治的な人間ではない。

政治は、人が生きるためにあるものだ、と思うからだ。


いまのこの社会、生きるためにはお金が必要とされる。
だがそう思うあまり、いつしか私たちは「経済」や「景気」を「暮らし」よりも上に置くようになったのではないか?

気がつけば、「いのち」よりも「経済」を上に置いてはいまいか?


同じ問題を、別のところから考えよう。


「平和」が大事。
異論を唱えるひとは、そうはいまい。
戦後の日本は、アメリカへの従属により、平和を維持してきたと言われている。

そして、米軍は沖縄に留まり続け、沖縄の人々の安心と安全を奪っている。

人の安心と安全を引き換えにした「平和」などあるはずがないのに。


秘密保護法案が可決された。

それで「秘密」は保護されるのかもしれない。
でも、勘違いしちゃいけない。
その法律は、ぼくたちを保護してくれるものではない。


ぼくは、政治的な人間ではない。


誰かの犠牲のうえで平和幻想を持つことなど、望まないだけだ。

「いのち」を軽視するほど、経済を妄信しないだけだ。

厚顔無恥な政治家や官僚を守るための「秘密」より、市民の自由を「保護」してほしいだけだ。


過ちを多く犯してしまうからこそ、なにが本当に大切か、間違えちゃいけないと思ってるだけだ。


政治に対して、失望を重ねている。
世の中に対して、自分に対して、イヤになることも少なくない。

ぼくは、どうも進歩がない。

10代の頃から、同じことばを自分に言い聞かせている。

絶望なんて、いつでもできる。
だから、まだ、しない。