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2023.11.28 Tuesday

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『学校を辞めます −51才の僕の選択−』 (湯本雅典/16分/2006年)

2007.01.24 Wednesday

学校を辞めます

飯田です。先週まで編集に追われてたので仕事がたまっているのですが、今どうしても紹介しておきたい作品なので、ちょっとがんばって記します。

この作品は制作者、湯本さんが自らの教員生活を終えるに至る様子を描いたものですが、僕が何より感じたのは「愛」です。また本人の生き様として作らざるを得なかったという、表現としての純度の高さも印象的です。
ご本人とは以前からの知り合いですが、映像サークル「風の集い」で作品を見せてもらったとき、僕は作者の隣で号泣してしまいました。

内容としてはこんな感じです。
長年、子どもと接する「小学校教員」という仕事を愛してきた湯本さん。(その傍らコツコツと自分で映像作品を作っていました)現在、教育現場では上からの管理・締付けが高まっており、本人も理不尽な命令と闘う中で心身に過大なストレスを抱え、ついに自ら退職を選びます。
一方で子どもたちと別れたくないという気持ちは日増しに高まり、葛藤を抱える中で最後の授業に向かいます…。

おそらくは、もっとも苦しい時期を乗り越えるための武器が、まさに「この作品を作ること」だったのでしょう。「教員を辞める自分」を「表現者としての自分」がギリギリのところで見つめ、執念を感じる映像の記録と、抑制された表現を生み出しています。
圧巻はクライマックスの最後の授業。
得意の読み聞かせという形式で、子どもたちへ自らの母の戦争体験を語るという姿からは、お母さんとの愛、生徒たちへの愛が2重ににじみ出ているようです。

この作品は今年の東京ビデオフェスティバルで優秀賞の1本に選ばれ、現在インターネット上で作品を視聴することができます。http://www.jvc-victor.co.jp/tvf/
ぜひご覧になって頂ければと思います。

映画「それでもボクはやってない」感想

2007.01.16 Tuesday

ツチヤです。
日本でも大ヒットしその後、
ハリウッドでリメイクもされた
映画「Shall We ダンス?」の監督・周防正行監督の
11年ぶりの新作「それでもボクはやってない」。
先日、試写会へ行ってきました。

ストーリーは、痴漢に間違えられた青年が冤罪で囚われ、
裁判で真偽を問うというシンプルなもの。

こういう「地味」な映画が、ヒットすることを願って
自分のブログに感想を書いてみました。
その文章を加筆訂正し、転載します。

「それでもボクはやってない」は
1月20日より、全国で公開されます。
_______________________

1月11日、周防正行監督の11年ぶりの
新作「それでもボクはやってない」の試写会へ出向いた。

ストーリーは、痴漢に間違えられた青年が冤罪で囚われ、
裁判で真偽を問うというシンプルなもの。

冤罪を映画のテーマとして取り上げる際、
メジャー配給下で上映されるのを考慮しとても身近で、
しかも、ある意味下世話(?)な痴漢冤罪を選んだのだろう。
都市生活者なら誰もが遭遇する危険と可能性があるからだ。
練りに練られた脚本からは、そんなことをしっかりと感じることが出来た。

映画の全体的な印象としては、色彩が灰色という感じ。
これまでの周防監督作品の持ち味である笑いの要素は極端なほど、
抑制されている。
ボクは終始、緊張しながらラスト近くでは、
左手で右手をギュッと握りながら観ていた。
ボクが被疑者と同じ境遇に置かれたら・・・。
そんな恐怖感でいっぱいになった。

ボクが笑えたのは、竹中直人さんの最初の出演シーンくらいだった。
しかし、会場内では複数回も、笑いが起きていた。
それは、被疑者役の青年が理不尽な目にあっているシーンの時だった。
笑っていた人たちは、自分自身や身近な人がこんな目にあったら、
笑っていられるのだろうか。
それとも、もうすでに似たような目にあって共感して笑っていたのだろうか。

映画「それでもボクはやってない」は海外での上映時に、
笑いがとても多く起こっているらしい。
「ニッポンは、何て野蛮な国家なんだ?」と笑っているのだろうか。

日本の裁判が、被疑者に対して寛容でないことは
少しでもこの国の歪みを知っている人ならもう判りきっている事実だと思う。
でも、「復習」や「予習」の意味も含め観てほしい。
これが、裁判だと。

この映画がヒットすることを願う。
そして、冤罪で囚われの身となっている人々のことを
少しでも考える切っ掛けになればいいなと思う。
ボクらへ、いつ冤罪が降りかかってもおかしくないのだから。

事務所の屋上から その1

2007.01.13 Saturday

屋上からの夕日
僕らの事務所は横浜の白楽というところにあります。このあたりは坂が多いのですが、僕らのいる築40年以上の古マンションも高台にあります。
高齢の方もけっこういるようで、坂の途中でハァハァ言いながらひと休みされてる姿を見ると上のほうに住むのも大変だなぁと思います。でもそれだけに見晴らしは大変良好です。このところ綺麗な夕焼けが続いていたので、屋上から撮ってみました。
最近はもっぱらこんな気分転換をしながら、20日に上映する作品の編集をしてます。

神保さん=あしがらさん再訪

2007.01.11 Thursday

神保=あしがらさん再訪
昨年暮れ、神保さん=あしがらさんに会うため、久しぶりにデイサービスのゆうゆうを訪ねました。
映画の撮影終了から5年以上経ちましたが、神保さんは変わらずスープの会のグループホームで暮らし、週に3回ゆうゆうさんに通っています。
認知症は進んだかなと思う面もありますが、お元気でマイペースを貫き通している様子でした。
僕が映画の上映を通じて出会ったひとと昨年一緒になったので、彼女を紹介しに行ったのですが、上機嫌で彼女の手を握り歓迎してくれました。(こちらの話を分かっているのかどうかは?でしたが…)
画像はそのときのものですが、まるで好々爺って感じでしょ?
(ホントは手を握るくらいじゃ済まない、キョーレツな歓迎もあったのですが…)
神保さん、どうぞいつまでもお元気で!

1/20 新宿にて 新作『今日も焙煎日和』の上映あり!

2007.01.06 Saturday

珈琲豆の焙煎風景
この1年、「もやい」という団体が行っている活動を記録してきました。
もやいは路上・施設・病院など「ホームレス状況」にある方々が、地域で新たな生活を始める際の手伝いをしているNPOです。

撮影の中心は、ここで新たに始めたコーヒー焙煎プロジェクト。もやいによって地域での暮らしを取り戻したおじさんたちが、まったくの素人から焙煎に挑戦した1年間の奮闘を記録しました。
この映像を1/20「コーヒー&アートフェスタin新宿」にて上映します。映像を通して、関わるおじさんたち一人ひとりの人生の香りを味わってもらたら幸いです。

イベント内容も充実しており、入場無料(しかもコーヒー試飲付!)ですので、ぜひ足を運んでみて下さい。
イベントの詳細はもやいブログ(http://www.moyai.net)を参照下さい。

※なお、作品は2007年秋完成予定で、今回は中間バージョン(45分予定)の上映となります。
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