『学校を辞めます −51才の僕の選択−』 (湯本雅典/16分/2006年)

2007.01.24 Wednesday

学校を辞めます

飯田です。先週まで編集に追われてたので仕事がたまっているのですが、今どうしても紹介しておきたい作品なので、ちょっとがんばって記します。

この作品は制作者、湯本さんが自らの教員生活を終えるに至る様子を描いたものですが、僕が何より感じたのは「愛」です。また本人の生き様として作らざるを得なかったという、表現としての純度の高さも印象的です。
ご本人とは以前からの知り合いですが、映像サークル「風の集い」で作品を見せてもらったとき、僕は作者の隣で号泣してしまいました。

内容としてはこんな感じです。
長年、子どもと接する「小学校教員」という仕事を愛してきた湯本さん。(その傍らコツコツと自分で映像作品を作っていました)現在、教育現場では上からの管理・締付けが高まっており、本人も理不尽な命令と闘う中で心身に過大なストレスを抱え、ついに自ら退職を選びます。
一方で子どもたちと別れたくないという気持ちは日増しに高まり、葛藤を抱える中で最後の授業に向かいます…。

おそらくは、もっとも苦しい時期を乗り越えるための武器が、まさに「この作品を作ること」だったのでしょう。「教員を辞める自分」を「表現者としての自分」がギリギリのところで見つめ、執念を感じる映像の記録と、抑制された表現を生み出しています。
圧巻はクライマックスの最後の授業。
得意の読み聞かせという形式で、子どもたちへ自らの母の戦争体験を語るという姿からは、お母さんとの愛、生徒たちへの愛が2重ににじみ出ているようです。

この作品は今年の東京ビデオフェスティバルで優秀賞の1本に選ばれ、現在インターネット上で作品を視聴することができます。http://www.jvc-victor.co.jp/tvf/
ぜひご覧になって頂ければと思います。

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2020.09.20 Sunday

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  • けんきょカト連(憲法・教育基本法を守ろう!カトリック連絡会)
  • 2007/05/09 5:11 PM
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  • 日本の教育は、これでよいのかな
  • 2007/12/23 6:42 PM
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