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2023.11.28 Tuesday

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「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」製作&寄付の状況

2012.08.22 Wednesday

飯田です。
今週日曜日の宮城県多賀城市での試写会を前に、編集も大詰めを迎えています。昨日も監督・宍戸に上京してもらい、修正についての相談をしました。
まだまだ完成といえる状態ではありませんが、被災地の動物たちの状況を広く感じてもらえるものにはなってきたかと思います。

さて先月「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」製作のご寄付をお願いしたところ、多くの方からご寄付が届いております。

先日、大口のご寄付を頂いたこともあり、8月16日の時点で263万6027円にのぼりました。
まさか1ヶ月足らずで目標金額とした200万円を大きく越えるとは思っておらず、深い感謝とともに、今回の作品に対する皆さまの期待を強く感じております。

それだけに社会的な責任も感じますし、映画製作の台所事情もあらためてご説明しておく必要があるのでは、と感じています。

もしかしたら映画には、まだいくばくか夢や希望を見る余地があるのかもしれません。あまり現実的なお金の話などすると、そうした夢が遠のいてしまいそうな気もします。
しかし、ドキュメンタリー映画は、さまざまな現実から出発し、現実の社会のなかで広げていきます。作り手も、現実のなかで生きていかねばなりません。

あらためて言うまでもなく、映画の製作および上映には、多額の資金を必要とします。

今回の場合、機材は監督所有のもので経費に計上していませんが、主な製作費としては、スタッフ人件費と取材交通費、映画の仕上げのためのスタジオ代や音楽の制作・使用料などが挙げられます。
長期の撮影でもあるため、すべて計上すると800万円ほどの製作費となる見込みです。

また完成後の上映活動にも、まとまった金額が必要です。
上映にかかる費用としては、試写会の会場費、試写状やチラシ等の郵送料、予告編の製作費、チラシ・ポスターのデザインと印刷費、配給・宣伝スタッフの人件費等…。
一定の期間、監督とプロデューサーも上映活動に専念するため、その人件費もかかります。
こうした費用をあわせると、上映活動でも900万円ほどかかる見込みです。

これらの費用を、劇場公開や自主上映会での上映料、DVDや物販の売上によって回収していくのですが、それは決して容易なことではありません。
元手となる自己資金にも限界があるため、映画に対する助成金も申請中ですが、助成を受けられる作品の数は限られています。

前作「犬と猫と人間と」の広がりのおかげで、今回は製作段階から多くの方々が応援をしてくださっています。
しかし一方で最近は、この映画は前作以上に広げることが難しいかもしれない、そう感じています。

それにはいくつか理由があるのですが、ひとつには、すでに多くのメディアで被災地の状況は伝えられており、「わざわざ映画で観たくない」、そう思う人が大半である、という現実があります。

しかし、歴史的な大震災と原発事故が、動物と人々に何をもたらしたのかは、まだまだ伝えていく必要がありますし、後世に引き継いでいくべきことだと思っています。

そして、ご寄付くださった方々からも、「多くの人に現実を知らせてほしい」、そうした声を頂いています。

おかげさまで目標金額には達しましたので、映画を完成させる目処は立ちました。
上映に関して厳しい状況が予想されることもあり、寄付は引き続き募集させて頂き、仕上げ費用を引いた残額は、上映活動の資金に充てさせて頂きます。

なお、映画のエンドクレジットへのお名前の掲載は、今年の12月15日までにご寄付を頂いた方となりますので、ご了承ください。

映画に関する詳しい情報は、「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」公式サイト(仮)をご覧ください。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


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